
『岸辺のアルバム』『赤い絆』『噂の刑事トミーとマツ』『ふぞろいの林檎たち』など、さまざまな代表作をもつ、俳優・国広富之さん。そのキャリアは48年を数えますが、画家としても毎年個展を開催するなど、45年にわたって絵を描き続けています。
現在、描く絵のテーマは「ハイヤーセルフ(高次元に存在する自分自身)」。インスピレーションを受けたものを「絵」という見える形にして表現している国広さんですが、その「目に見えるもの」から、私たちは何を感じるべきなのでしょうか? その答えは「自由」であり、絵画を見る1人ひとりの「意識のレベル」が映し出されていくのだといいます。
さまざまな経験を経て辿り着いたのは、他者の影響を受けないオリジナルの画風。人間が本来持っている「職人」としての優れた感覚を信じ、数多くの魅力的な作品を発表しています。その歩みは、「職人としてのセラピストの生き方」と通じるものがあるでしょう。
今回のステージでは、俳優としてスタートしてからスピリチュアルに目覚めて画家の道に進み、抽象画へと深化してゆく、その独創性溢れる国広さんの人生と、「ハイヤーセルフ」へと辿り着く過程を、さまざまなエピソードを交えてお話しいただきます。
講師プロフィール

国広富之
1953年京都府生まれ。1977年にドラマ『岸辺のアルバム』で俳優としてデビューし、同年、ゴールデンアロー賞放送新人賞受賞やテレビ大賞新人賞を受賞する。『赤い絆』『命の絶唱』『極楽家族』『草燃える』『新伍十番勝負』『家族サーカス』『怒れ兄弟』『噂の刑事トミーとマツ』『ふぞろいの林檎たち』『失楽園』など多くのドラマに出演し、NHK『極楽家族』では芸術祭参加作品優秀賞を受賞。
1980年頃より独学で絵を描き始め、各地で度々個展を開催し好評を博している。1993年には「国広富之画集」を出版。また、陶芸家・近藤潤氏(人間国宝・近藤悠三ご子息)と陶芸&絵画展を開催した。